二世帯住宅リフォームの費用と注意点|業者選びとローン活用法も解説
30代に入ると親世代のことが心配になり、将来を見据えて二世帯住宅へのリフォームを視野に入れ始める子世帯も少なくありません。
一方で、同居するとなるとお互いの生活リズムや価値観の違いもあり、「本当にうまく暮らしていけるのか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
お互いがプライバシーを確保し、気持ちよく暮らすためには、事前にリフォームの費用感や注意点を把握しておくことが大切です。
この記事では、二世帯住宅リフォームの種類別の費用相場から、ローンの組み方、業者選びのポイントまでをわかりやすく解説します。
失敗しない二世帯住宅づくりのために、ぜひ参考にしてください。
二世帯住宅リフォームの種類と費用感

二世帯住宅リフォームは、親世帯と子世帯が安心して共に暮らすためだけでなく、生活費の効率化や将来の安心にもつながる重要な工事です。
ここでは、代表的な工事内容とそれぞれの費用感について紹介します。
二世帯住宅リフォームの種類①増築
二世帯住宅リフォームの中でも、生活空間をしっかり分けたい場合に選ばれやすいのが増築です。
建物の一部を広げる「部分共有型」と、階層や建物を分ける「完全分離型」に大きく分かれ、プライバシーの確保レベルや費用も大きく変わってきます。
二世帯住宅における主な増築の種類は以下の通りです。
| 増築の種類 | 特徴 | タイプ |
|---|---|---|
| 水平増築 | 建物の横に部屋を追加 (LDKや寝室を追加など) |
部分共有型 |
| 垂直増築 | 1階に親世帯、2階に子世帯 | 完全分離型 |
| 部分増築 (水回り増築) |
玄関・浴室・キッチンなど必要な箇所のみ追加 | 部分共有型 |
| 独立棟増築 | 離れを建てる、渡り廊下で繋ぐなど | 完全分離型 |
増築の費用相場
増築は二世帯住宅リフォームの中でも特に費用が高額になりやすいため、どの範囲まで工事を行うのかを家族でよく話し合ったうえで決めることが大切です。
工事範囲を必要最小限に抑えたり、部分共有型を選択したりすることで、費用を抑えられるケースもあります。
| 増築の種類 | 費用相場 |
|---|---|
| 水平増築 | 約300〜800万円 (部屋数や水回りの有無で変動) |
| 垂直増築 | 約800〜1,500万円 (耐震補強なども必要) |
| 部分増築 | 約140〜500万円 (玄関やキッチンなどの追加工事) |
| 独立棟増築 | 約1,000万〜2,500万円以上 (新築を建てるのに近いため高額に) |
二世帯住宅リフォームの種類②間取り変更
増築を行わず、既存の間取りを変更して世帯ごとの動線や生活空間を分ける方法もあります。
玄関や水回りの配置を工夫することで、生活の干渉を減らし、お互いに気を遣わずに暮らせる住まいを実現できます。
具体的には、以下のような方法で間取りの変更を行います。
- リビング拡張
- 水回り移設
- 収納改善
間取り変更の費用相場
収納の増設や家事動線の改善などであれば比較的低コストで済みますが、壁の撤去や水回りの移設を伴う場合は、構造補強や配管工事が必要となり、費用が大きく膨らむ傾向があります。
そのため、希望する生活スタイルと予算のバランスを見ながら、現実的なプランを検討することが重要です。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 収納や家事動線の改善など部分的な変更 | 50〜80万円 |
| 壁を撤去してリビングを広げる | 200〜500万円 |
| 水回りを移設する場合 (構造補強や配管工事が必要) |
800〜1,500万円 |
二世帯住宅リフォームの種類③バリアフリー化
二世帯住宅リフォームでは、親世帯の将来を見据えたバリアフリー対策も欠かせません。
今は元気でも、将来的に足腰が弱くなった際に安全に暮らせる住まいにしておくことで、長く安心して同居を続けられます。
一般的なバリアフリーリフォームは以下の通りです。
- 段差解消
- 手すり設置
- 滑り止め設置
- 車椅子対応
- ガスコンロをIHクッキングヒーターへ交換
- ヒートショック対策
- 浴室改造
バリアフリー化の費用相場
手すりの設置や段差解消といった部分的な工事であれば比較的低予算で対応できますが、浴室の移設や全面的なバリアフリー化を行う場合は大規模工事となり、費用も高額になります。
なお、自治体の補助金や介護保険制度を利用できるケースも多いため、事前に確認しておくことで実質負担を抑えられる可能性があります。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 手すり設置 | 約10万円 |
| 段差解消 | 20〜35万円 |
| ガスコンロをIHクッキングヒーターへ交換 | 9〜25万円 |
| トイレ増設 | 約50万円 |
| バリアフリー仕様のユニットバスにリフォーム | 80〜160万円 |
| 介護のために浴室を移動 | 200万円以上 |
| 廊下の幅を広げたり断熱改修を組み合わせる全面対応 | 500〜1,000万円 |
二世帯住宅リフォームの種類④プライバシー確保
二世帯住宅で最もトラブルになりやすいのが、生活音や生活リズムの違いによるストレスです。
そのため、玄関やキッチン、浴室などの水回りをどこまで分けるかが、暮らしやすさを大きく左右します。
プライバシー確保のための費用相場
完全分離型に近づくほど快適性は高まりますが、その分費用も増えるため、どこまで分離するかを家族全員でしっかり話し合うことが重要です。
ある程度の投資をすることで、長期的な人間関係のストレスを軽減できると考えると、費用対効果の高いリフォームとも言えます。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 防音施工 | 50〜200万円 |
| 玄関や水回りを分離する工事 | 500〜1,500万円 |
| キッチンを増設 | 120〜150万円 |
| 2階にトイレ・キッチン・寝室・洗面所などを増設 | 1,000万〜2,000万円 |
二世帯住宅リフォームの注意点

二世帯住宅リフォームでは、工事内容だけでなく家族間の取り決めも非常に重要です。
間取りや設備だけを先に決めてしまうと、実際の生活が始まってから不満が出やすく、結果として住みにくさにつながるケースも少なくありません。
後から後悔しないためにも、次のポイントは事前にしっかり確認しておきましょう。
① プライバシー確保(玄関・キッチン・浴室の分離など)
子世帯と親世帯が無理なく暮らすためには、生活空間をどこまで分けるかが大きなポイントになります。
玄関やキッチン、浴室を共用にすると自然と顔を合わせる機会が増え、気を遣う場面が多くなることもあります。
一方で、すべてを分離すると工事費用が高くなりやすく、予算とのバランスに悩む家庭も少なくありません。
そのため、完全分離にこだわるのではなく、生活時間が重なりやすい場所を優先的に分けるなど、現実的な落としどころを探ることが重要です。
お互いの希望や不安を事前に話し合い、暮らし方に合った分離レベルを決めておくことで、同居後のストレスを減らしやすくなります。
② 光熱費の分担ルール
二世帯住宅では、電気やガス、水道をどのように分けるかによって、毎月の支払い方法も変わってきます。
メーターを世帯ごとに分けない場合、使用量の違いから不満が生じることもあり、後々トラブルになるケースも見られます。
そのため、共用部分と専用部分をどう扱うのか、金額をどう分担するのかといった点は、工事前に明確にしておくことが大切です。
設備の分離には追加費用がかかることもあるため、工事費と毎月の負担の両方を踏まえて判断する必要があります。
曖昧なまま進めず、ルールを決めておくことで、長く安心して暮らしやすくなります。
二世帯住宅リフォームにおけるローン

二世帯住宅のリフォームは工事規模が大きく、自己資金だけでまかなうのが難しいケースも多いため、リフォームローンや住宅ローンを利用する方が一般的です。
代表的な方法として、「収入合算ローン」「親子ペアローン」「親子リレーローン」の3つがあり、それぞれ返済方法やリスクが異なります。
家族の年齢や収入、将来の生活設計によって最適なローンは変わるため、金融機関だけでなく、リフォーム会社にも相談しながら検討すると安心です。
親世帯・子世帯でのローンの組み方
ここでは、二世帯住宅の主なリフォームローンについて、詳細を紹介します。ローン内容をよく確認の上、ベストな商品を選ぶことが大切です。
| ローン名 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 収入合算ローン (親子1本) | ・借入可能額が増える ・返済負担を分散できる |
・連帯保証人が必要 ・1人が死亡した場合に残りの債務の免除はない |
| 親子ペアローン (各自でローンを組み同時返済) | ・双方が住宅ローン控除を受けられる ・持分割合に応じて借入可能 |
・事務手数料や保証料が2倍に ・片方が返済不能になると片方に負担が偏る |
| 親子リレーローン (親がローンを組み、退職後に子が引き継ぐ) | ・返済期間を長くできる ・月の返済額を軽減 |
・親の年齢制限がある ・子がほかのローンを組みにくくなる |
① 収入合算ローン
親子の収入を合算して1本のローンを組む形になります。
借入額は高くなり返済負担も分散できますが、主債務者と連帯保証人の関係になるため、返済責任は重いです。
② 親子ペアローン
親子ペアローンとは、親子がそれぞれローンを契約して二人で返済していく形です。
二本立てで返済できるので借入額は高めに設定でき、双方が住宅ローン控除も受けられますが、事務手数料や保証料も2人分になってしまいます。
どちらかが返済できなくなった場合に、片方に負担が偏ってしまうのも課題です。
③ 親子リレーローン
親から子へと引き継いで2世代に渡り返済していく形が、親子リレーローンです。
親が定年や年齢到達後に子が引き継ぐことになり、返済期間が長くなるので毎月の返済額を減らすことができます。
その一方で、親が早くに亡くなった場合に子が返済スタートしなければならない点や、子がほかのローンを組みにくいのがデメリットです。
また、注意点として、親子リレーローンを組むには、次の要件をクリアする必要があります。
- 借り入れ時の親の年齢が70歳未満
- 最終返済時の親の年齢が満80歳未満
- 引き継ぐ子は1人に限る
ローンを組む際のポイント
失敗しない二世帯住宅ローンの組み方として、現時点の貯蓄はもちろんですが、将来的なライフスタイルの変化なども考慮の上、返済計画を立てることが大切です。
① 親世帯と子世帯の予算を把握
リフォームに当てられる予算を明確にすることが、具体的なローン計画を立てるための第一歩です。
親世帯・子世帯がそれぞれ頭金をいくら出せるのか、リフォーム費用としての貯蓄はどの程度あるのかを明確にします。
② ライフプランも見据える
現時点での子世帯・親世帯の収入額だけでなく、親の定年による収入減や子の教育費など、将来のライフスタイルの変化や支出も考えておく必要があります。
さらに、将来親が亡くなった場合や同居解消の場合の返済方法も、事前に話し合っておくと安心です。
③ 登記方法を選ぶ
単独登記・共有登記・区分登記のどれにするかによって、贈与税などに影響が出てきます。
| 登記方法 | 特徴 | 向いているタイプ |
|---|---|---|
| 単独登記 | ・親子どちらか一方の名義で登記 ・出資者と名義人が異なると贈与税発生の可能性 ・親名義なら将来相続税対象 |
完全同居型向け |
| 共有登記 | ・親子が出資割合に応じて共同名義で登記 ・出資割合に応じて登記すれば贈与税なし ・親子双方で住宅ローン控除が可能 |
部分共有型向け |
| 区分登記 | ・完全分離型二世帯住宅を2戸として登記 ・親子それぞれが住宅ローン控除を利用できる ・将来の相続・売却がスムーズ |
完全分離型向け |
④ 返済額のみでなく、ランニングコストも考慮
- 光熱費: 二世帯分かかってくる
- 通信費: インターネットの契約など、子世帯・親世帯で分けるかどうか
- 固定資産税: 建物を増築すると、一般的な一戸建てより規模が大きくなるため高額になることも
- 修繕費: 建物に関して将来的にかかってくる修繕費用についても話し合っておく
⑤ 補助金・減税制度の活用
自治体のバリアフリー補助など、どれが当てはまりいくらくらいの補助額があるのかを確認して、堅実に活用しましょう。
二世帯住宅に利用できる主な補助金制度をまとめておきます。
| 補助金制度名 | 対象条件・工事内容 | 補助額 |
|---|---|---|
| 子育てグリーン住宅支援事業 | ・18歳未満の子どもがいる、もしくは夫婦のどちらかが39歳以下 ・バリアフリーにも対応 ①開口部の断熱改修 ②外壁・屋根・天井または床の断熱改修 ③エコ住宅設備の設置 上記のうち2つ以上実施 |
上限60万円 |
| 長期優良住宅化リフォーム推進事業 | ・性能向上リフォーム工事 ・三世代同居対応改修工事(キッチン・浴室・トイレ・玄関の増設) ・子育て世帯向け改修 |
上限160万円 (三世代同居改修工事の場合は50万円追加) |
| すまい給付金 | 2021年12月31日までに引き渡し入居が完了した住宅が対象 | 上限50万円 |
| 各自治体の補助金制度 | 自治体による | 自治体による |
二世帯住宅へのリフォームにおける業者選びのポイント

二世帯住宅リフォームでは、工事内容が複雑になりやすく、設計力や提案力によって住み心地が大きく変わります。
そのため、会社の規模よりも二世帯住宅リフォームの施工実績や提案内容を重視して選ぶことが重要です。
希望する暮らし方に対して、どれだけ具体的なプランを提示してくれるか、予算内でどのような選択肢を提案してくれるかを比較するためにも、複数社から見積もりを取ることをおすすめします。
確認すべきポイント
① 二世帯住宅リフォームの施工実績
- 過去の施工事例を見せてもらう
- 自分たちが希望するタイプ(完全分離型・部分共有型など)の実績があるか
② 予算内での提案力
- 増築やプライバシー確保における具体的な提案があるか
- 予算に合わせた柔軟なプランを提示してくれるか
③ アフターサービスや保証制度
- 施工後の保証期間はどれくらいか
- 不具合が発生した際の対応体制は整っているか
④ リフォームローンに関する知識
- ローンの組み方によって税金や返済責任が大きく変わるため、リフォームローンについても知識があり、詳しい業者であれば安心
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まとめ|二世帯住宅リフォームの費用と注意点
今回は、二世帯住宅リフォームの種類や費用相場、注意点、ローンの考え方について解説しました。
二世帯住宅は、親世帯・子世帯双方にとって安心できる住まいになる一方で、設計や資金計画を誤ると大きなストレスにつながる可能性もあります。
満足度の高い二世帯住宅を実現するためには、実績があり、家族構成や将来設計まで踏まえて提案してくれる業者を選ぶことが何より重要です。
増築や水回り工事など高額になりやすいリフォームだからこそ、必ず複数社で見積もりを取り、内容と費用を比較したうえで納得できる会社に依頼するようにしましょう。
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