お風呂に窓は必要？いらない？後悔しないためのメリット・デメリット

快適な家づくりにおいて、「お風呂に窓は必要かいらないか」は多くのご家族が悩むポイントです。

お風呂に窓があれば採光や換気ができる一方で、「防犯上いらないのでは？」「掃除やカビ対策で後悔しないか？」などの不安もあります。

この記事では、この記事では、窓あり・なしそれぞれのメリット・デメリットや、防犯・カビ対策、リフォーム時の費用感を解説しています。

お風呂の窓をどうしようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

お風呂に窓は必要？付けるかいらないか選択基準4選

風呂のへりにおいてあるアヒルの人形

お風呂に窓は必要なのか、結論から言うと立地やライフスタイルによって必要性は異なります。

どのような点で窓を付けるかいらないか判断すれば良いのかを、4つのポイントにまとめました。

換気の必要性（浴室乾燥機の有無）
プライバシー・防犯面の不安
採光や開放感、趣を求めるかどうか
立地環境（隣家との距離、道路からの視線）

ご自宅に既に浴室乾燥機があるのであれば、窓は付けなくても湿気はこもりにくいです。

立地環境においても、家同士が隣接している住宅街などは窓を付けると視線が気になります。

またお住まいが田舎か都会かによっても、状況は変わってきます。

人の少ない田舎であればお風呂に窓があれば開放感もありますし、外から見られる心配もさほどありません。

その一方で、都会であれば防犯的に不要と感じる方の方が多いです。

こうした点をふまえ、まずはご自宅にお風呂の窓を付けることでメリットとデメリットのどちらが多いかを考えることが重要です。

【お風呂に窓を付ける派】メリット

Meritと書かれたブロックと人形6体

お風呂に窓を付けたいと考える場合の多くは、趣きや開放感を重視しています。

まずは窓ありのお風呂のメリットについてまとめました。

お風呂に窓を付けるメリット	1.自然光で明るく、開放感がある 2.自然換気ができ、湿気やカビ対策に有効 3.窓から見える外の景色を楽しめる（庭がある場合など） 4.電気代の節約になる

お風呂に窓があることで日差しが入り込み、窮屈で暗い浴室の印象が一掃されてゆったりと開放的な時間を過ごせるのが魅力です。

自然換気できるので湿気もこもりにくく、カビの発生を防げます。

家の周りが海や自然に囲まれている立地であれば、お風呂の窓から四季折々の風景を楽しめて趣き深いです。

【お風呂に窓を付ける派】デメリット

Demeritと書かれたブロックと人形6体

お風呂に窓を付けるデメリットとして防犯面の心配が挙げられますが、そのほかにもいろいろなデメリットがあります。

お風呂に窓を付けるデメリット	1.外からの視線や防犯リスク 2.窓枠まわりの掃除や結露が大変 3.断熱性が下がり寒さ対策が必要

窓があると、入浴時に外から誰かに見られないか不安で落ち着かないという方も多いです。

さらに入浴時以外の時間も、空き巣の侵入などの防犯対策の必要性が出てくるので、防犯性の高い窓にしたり監視カメラを付けたりとセキュリティー強化が必要になります。

また窓枠まわりは結露や汚れが発生しやすく、放置するとカビの原因になるため、こまめな拭き取りや掃除が欠かせません。

さらに、窓があると通気が良い反面、冬場は浴室が冷え込みやすくなるため、しっかりとした寒さ対策を行う必要があり、風邪やヒートショックなど健康面のリスクが高まる点もデメリットです。

【お風呂に窓はいらない派】メリット

メリットと書かれたブロックと植物

お風呂に窓はいらないという考えの方も多く、理由としては防犯面が気になる方が目立ちます。

窓なし浴室のメリットをまとめました。

お風呂に窓を付けないメリット	1.防犯面で安心 2.掃除や結露対策の手間が減る 3.虫が入ってこない 4.デザイン的にシンプル 5.断熱性が高い

お風呂に窓を付けないメリットとして、まず防犯性の高さが挙げられます。

窓がなければ侵入口が減るため、外部からの侵入リスクを抑えやすく、入浴中に視線を気にする必要もありません。

また、窓を設けないことで虫が入り込む心配が減る点も快適に過ごせるポイントです。

さらに、窓枠まわりの汚れやカビの掃除が不要になることも大きな利点です。

窓があると結露が生じやすく、こまめな拭き取りが欠かせませんが、窓がなければこうした手間を省けます。

外気が入りにくいため断熱性が高まり、冬でも浴室が冷えにくいのもメリットです。

結果としてヒートショックなど温度差による健康リスクを抑えられます。

【お風呂に窓はいらない派】デメリット

デメリットと書かれたブロックと植物

お風呂に窓を付けないデメリット	1.自然光が入らず暗い印象 2.換気扇や浴室乾燥機に頼るため電気代がかかる 3.閉塞感を感じる人もいる

お風呂に窓を付けない場合、自然光が入らず暗く閉塞感や圧迫感を覚えることがあります。

加えて、熱気が外に逃げにくく湿気がこもりやすいため、換気扇を24時間稼働させたり浴室乾燥機を設置したりする必要があり、その分電気代も増える点には注意が必要です。

お風呂に窓を付ける場合の後悔ポイントと対策

クライアントと話している作業服の男性

ここまでご紹介したように、お風呂に窓をつけると「開放感」や「自然な換気」が得られる反面、防犯面での不安や窓枠まわりのカビ対策が課題です。

快適なバスタイムにするために、お風呂のリフォーム時に検討したい対策をご紹介します。

後悔ポイント1.防犯面が不安になる

窓があることで外部からの視線が気になったり、侵入経路として心配したりする声が多くあります。

特に一階部分で道路や隣家に面している場合、防犯性を十分に確保しないと不安が残ります。

窓アリのお風呂の場合の防犯対策

お風呂に窓をつける場合、以下のような工夫を窓に行うと、防犯対策をしながらも開放感のある浴室を実現できます。

外から浴室内が見えにくい「すりガラス」を選ぶ
侵入を防ぐ「面格子」や「シャッター付き窓」を設置
ガラス破り対策として「防犯フィルム」を併用
窓の位置をリフォーム業者と相談する

具体的にどのような形で窓を設置できるかを、リフォーム業者に相談することもおすすめです。

リフォーム業者が過去に手がけた事例などから具体的なイメージを共有してもらうことで、より検討しやすくなります。

後悔ポイント2.窓まわりの結露・カビが発生しやすい

窓を付けると通気が良くなり湿気がこもりにくいですが、実は窓枠は結露が発生しやすく、カビが生えやすい場所です。

窓周辺のカビを防ぐには、日々のメンテナンスと換気扇の併用がカギとなります。

窓アリのお風呂の場合のカビ対策

お風呂上がりに冷水シャワーで浴室温度を下げる
スクイジーなどで水滴を除去
窓を開けつつ浴室ドアを閉め、換気扇を回すことで効率的に排湿

窓のメリットを活かすためにも、日常的な結露対策を意識したケアが重要です。

ここまでご紹介したように。窓があっても結露が残ればカビは発生するため、入浴後に温度と水滴をしっかりリセットすることが重要です。換気扇と窓を併用して湿気の逃げ道をつくると、より効率よく乾燥できます。

後悔ポイント3.浴室が寒くなりやすい

お風呂の寒さの約50%は「窓」から侵入すると言われています。

窓を付けることで浴室が寒くなり、ヒートショックのリスクが高まるため、しっかりとした断熱対策が必要です。

既存窓の内側に「内窓（二重窓）」を設置
断熱性の高い樹脂窓や断熱ガラスへ交換
結露防止にも効果がある高断熱仕様を選択

お風呂の断熱対策で最も効果的なのは、既存の窓の内側にもう一つ窓を取り付ける「内窓（二重窓）」の設置です。

空気の層ができることで断熱性が高まり、結露の防止にも劇的な効果を発揮します。

お風呂に窓を付けない場合の後悔ポイントと予防対策

ヘルメットを被っている作業服の女性

お風呂に窓を付けない場合に起こりがちな後悔ポイントと、その予防策をわかりやすくまとめました。

防犯面などの理由で窓を付けない選択をしても、工夫次第で快適性は十分に確保できます。
後悔せずに使える浴室づくりの参考にしてください。

後悔ポイント 1. 暗くて閉塞感がある

お風呂に窓を付けなかった際に、暗くて窮屈で閉塞感があると後悔するケースが多いです。

リラックスしたい場所でありながら、窓がなければどことなく圧迫感があり閉鎖的に感じてしまいます。

窓ナシお風呂の閉鎖感対策予防対策

調光ライトやセンサー照明で明るさを補う
白やパステルカラーなど明るい色の壁材・浴槽を選ぶ
光の反射を利用して空間を広く見せる工夫を取り入れる
観葉植物を置いて自然の雰囲気をプラス

お風呂に窓を付けない場合は、浴室に調光ライトやセンサー照明を付けて、明るい雰囲気作りをする方法があります。

またタイルやバスタブの色をパステルカラーなどの暖色系にすることで、浴室が広く見えますし、明るい感じにすることも可能です。

後悔ポイント2. 湿気がこもりやすい

窓のないお風呂は湿気がこもりやすく、カビが繁殖しないか常に気にしなければならず後悔したという声もあります。

確かに通気が良くないのでカビが生じやすいと思いがちですが、カビが繁殖するかどうかは窓の有無よりも換気の問題になります。

窓ナシお風呂の湿気予防対策

浴室乾燥機や24時間換気システムを活用
入浴後は換気扇を長めに回し、湿度を強制的に排出
ドアを閉めたまま換気することで空気の流れを効率化

窓がなくとも、とにかく換気をしっかり行うことで通気できて湿気も減り、カビの発生も防げます。

浴室乾燥機や24時間換気で対応するのがおすすめです！

お風呂の窓の費用は？いらない場合費用は変わる？

費用という文字とルーペと電卓

お風呂の窓は、付けない場合も寒さ予防や湿気対策として、室内暖房機や浴室乾燥などの設備費がかかる可能性があります。

窓を付けるか付けないかでどれくらい費用が変わるのか、具体的にまとめました。

お風呂に窓を付けた場合にかかる費用

窓を付ける費用はサイズや防犯仕様にもよりますが、おおよそ8〜30万円です。

大きな窓、さらに断熱性や防音性に優れた高機能な窓を設置するとなると、施工費は高くなります。

カバー工法（既存枠を活かし設置）	約8～20万円	・外壁を壊さずに施工できるため、安く済む・工期も1日程度
サッシごと交換（外壁補修あり）	約15～30万円	・外壁を壊して新しい窓枠を設置するため、費用は高め・断熱・防犯対策
二重窓（内窓を付ける）	約10～20万円	・既存窓の内側にもう一枚窓を付ける・断熱・防犯・結露対策
ガラスのみ交換	約3～10万円	・既存のサッシを残してガラスだけ交換・費用は安いが、防犯や断熱性が低い

上記のとおり、工法によって費用は変わってきます。

さらに、窓の種類によっても引き違い窓や上げ下げ窓は安価ですが、防犯ガラス仕様や断熱ガラスを設置するとなると通常価格より数万円プラスされることが多いです。

以下は一例ですが、お風呂の窓に防犯対策をする際の費用感もご紹介します。

すりガラス：約5,000～2万円
シャッター付き窓：手動6～16万円、電動10～35万円
防犯フィルム付きガラス：約1万円前後

お風呂の窓がいらない場合にかかる費用

窓を付けない場合、施工費はいらない代わりに、室内暖房機や浴室乾燥などの設備費がかかってきます。

設備別の費用相場は以下です。

浴室暖房乾燥機（電気式）	交換・新設費用約7～15万円	・工事時間は2〜4時間ほど・換気・暖房・乾燥機能・カビ防止や冬場のヒートショック対策
浴室暖房乾燥機（ガス式）	交換・新設費用約10～20万円	・ガス温水式はパワーが強く、洗濯物も乾きが速い・ガス配管工事が必要になる場合は追加費用が必要
浴室乾燥機（天井埋込タイプ）	・交換工事費約3～4万円・本体代を含めると合計で約10〜15万円	・換気扇から浴室乾燥機への後付けも可能・電源配線や天井開口工事が必要になる場合は追加費用が必要

また、日中も電気を付けなければ浴室が暗いため、電気代もかかります。

結局総合的に見てみると、お風呂に窓を付ける場合は8〜30万円、窓がいらない場合でも乾燥機などの設置で7〜20万円ほどと電気代がかかることが分かります。

お風呂の窓設置の業者の選び方

作業服の男性と星5つ

お風呂の窓設置を依頼する際は、浴室窓の設置工事の実績が豊富で、防犯や断熱などの課題に適応できる業者を探すことがポイントになります。

窓は結露などで劣化が起きやすいので、アフターサービスや保証期間が充実しているかどうかも重要です。

窓工事の保証期間は、メーカー保証は約2〜10年、工事保証は約3年が目安となります。
結露予防になるペアガラスやトリプルガラスに関しては、10年保証が一般的です。

相見積もりを取る際は、同じ条件で2〜3社に依頼し、内訳や追加料金が明確に記載されている見積書を出してくれる業者であれば安心です。

カビの悩みや断熱面の不安に対して丁寧に相談に乗り、適正価格で最適な工事内容を提案してくれる業者を選びましょう。