断熱材にはどんな種類がある?種類別に価格や性能を比較!
自宅のリフォームや注文住宅を考える際、多くの人が「断熱材ってどれがいいの?」「価格が高いものほど性能がいいの?」などと疑問を抱えるのではないでしょうか。
断熱材は、住まいの快適さと光熱費に直結する重要な建材です。
この記事では、様々な種類の断熱材を比較し、それぞれの特徴をわかりやすく解説します。
断熱材選びに困ったときは、ぜひこの記事の内容を参考にしてみてください。
種類別に断熱材の価格と性能を比較
断熱材は、その素材によっていくつかの種類に分けられそれぞれ特徴が大きく異なります。
ご自宅の環境に最適な断熱材を見つけるためには、価格だけでなく、性能をしっかりと比較検討することが非常に重要です。
断熱材の種類 | 価格相場(㎡あたり) | 主なメリット | 適した用途 |
---|---|---|---|
グラスウール・ロックウール(繊維系) | 400円〜1,000円 | コスト性能が高い、不燃性能が高い | コスト重視、広い面積への施工 |
ウレタンフォーム(発泡プラスチック系) | 1,500円〜4,000円 | 高い断熱性能、気密性が高い、吸水性が低い | 寒い地域、結露防止、複雑な箇所 |
フェノールフォーム(発泡プラスチック系) | 1,500円〜4,000円 | 最高水準の断熱性能、薄い厚みで高性能 | 最高レベルの断熱性能を求める場合 |
セルロースファイバー(自然素材系) | 1,800円〜4,500円 | 吸放湿性能・防音性能が高い、環境性能 | 性能と快適性重視、防音対策が必要な場合 |
ここでは、現在リフォームや新築でよく使われる代表的な断熱材について、素材別に詳しく解説していきます。
繊維系断熱材:グラスウール・ロックウール
グラスウールやロックウールは、断熱材の中で最も一般的な種類の一つであり、コストパフォーマンスの高さが最大の魅力です。
グラスウールはガラス繊維、ロックウールは岩石などの無機物を原料としており、綿状の繊維が空気を閉じ込めることで高い断熱性能を発揮します。
グラスウール・ロックウールの価格は、㎡あたり400円から1,000円程度と比較的安価ですが、湿気に弱い性質があるため、施工時に防湿対策を徹底する必要があります。
性能を最大限に引き出すためには、隙間なく丁寧に敷き詰める技術が欠かせません。
断熱材の種類として、価格を抑えつつ一定の性能を求める場合や、広い面積に施工したい場合に有力な候補となります。
発泡プラスチック系断熱材:ウレタンフォーム・フェノールフォーム
ウレタンフォームやフェノールフォームは、プラスチックを発泡させた断熱材で、非常に高い断熱性能と吸水性の低さが特徴です。
硬い板状の製品と、現場で吹き付けて発泡させるタイプの種類があり、吹き付けタイプは複雑な構造部分にも隙間なく施工できるため、気密性が格段に向上します。
その高い性能から、寒い地域や、徹底的に結露を防ぎたいリフォーム箇所に非常に適しています。
繊維系の断熱材と比較して価格は高めで、㎡あたり1,500円から4,000円程度が目安です。
特に、熱伝導率が低いフェノールフォームは、断熱材の種類の中でも最高レベルの性能を発揮し、より薄い厚みで高い断熱効果を得たい場合に選ばれることが多いです。
自然素材系断熱材:セルロースファイバー・インシュレーションボード
セルロースファイバーやインシュレーションボードは、古紙や木質繊維などの天然素材を主原料とした断熱材の一種です。
人や環境に優しく、化学物質の使用を抑えたいという方に選ばれています。価格は他の断熱材と比較して高くなる傾向があり、㎡あたり1,800円から4,500円程度が目安です。
セルロースファイバーとインシュレーションボードは、吸放湿性能に優れているため、室内の湿度を自然に調整する効果も期待できます。
また、防音性能にも優れており、外部の騒音が気になる環境や、静かな室内環境を求めている方に最適な断熱材で環境性能と住み心地の快適性を重視する方に特におすすめです。
そもそも断熱材の役割とは?
断熱材は、家を外の気温から守り、熱の移動をコントロールする建材の要です。
夏は熱気が家に入るのを防ぎ、冬は暖房で温めた空気を外に逃がさない役割を担っています。
この断熱性能の高さが、住まいの快適性や省エネ性能に直結します。
特に古い住宅は、断熱材の種類や性能が現在の基準に満たないケースが多く、家全体の断熱材を見直すことは、光熱費の節約や住み心地の改善に非常に効果的です。
リフォームによって断熱性能を高めることは、もはや住まいの必須条件であり省エネ性能を高めるうえで非常に効果的となっています。
住宅が抱える断熱問題
日本の古い住宅の多くは、、現在の断熱材基準が導入される前に建てられており、基準を満たす断熱材が使用されていないケースが少なくありません。
これは、昔の日本の住宅が通気性を重視して作られていたため、熱も逃げやすい構造になって、特に寒い地域では、冬になると壁や窓から冷気が侵入し、室内が冷え込む大きな原因となっています。
断熱材の不備は結露を発生させやすく、カビやダニの温床となり、アレルギーやぜんそくといった健康被害につながることもあります。
こうした問題から家族を守るため、リフォームで適切な断熱材の種類を選び、断熱性能を確保することが非常に重要です。
断熱材がもたらすメリット
断熱材をリフォームで追加・交換することは、単に室温を保つだけでなく、私たちの生活の質を向上させます。
まず第一に、一年中安定した快適な室温を保てる性能で、夏は涼しく、冬は暖かい家は、冷暖房に頼りすぎることなく快適に過ごすことができます。
これは、断熱材が外気の影響を効果的にシャットアウトするためです。
次に、光熱費の削減です。断熱材によって熱の出入りが抑えられると、エアコンやヒーターの稼働時間が減り、電気代やガス代の節約につながります。
そして最後に、健康への好影響です。冬の寒い地域では、室内での急激な温度変化がヒートショックを引き起こすことがありますが、家全体の断熱性能を高めることで、部屋ごとの温度差が小さくなり、健康リスクを抑えられます。
断熱材選びで後悔しないためのポイント
断熱材は、一度施工すると簡単にはやり直しがきかないため、種類や価格の比較検討を慎重に行うことが大切です。
ご自身の住環境やライフスタイルに最適な断熱材を選ぶことで、リフォームの満足度が大きく変わります。
ここでは、断熱性能以外の要素も含め、後悔しない断熱材選びのための具体的なチェックポイントを解説します。
場所と気候に合わせる!最適な断熱材の種類を見極める
断熱材を選ぶ際は、単に価格や主要な性能だけでなく、いくつかの副次的な要素を比較検討することが重要になります。
まず、リフォーム箇所に応じて適切な断熱材の種類を選ぶようにしましょう。
例えば、湿気の影響を受けやすい床下には、吸水性の低い断熱材が適しています。
次に、ご自宅の気候に合っているかどうかが非常に重要です。
特に寒い地域にお住まいであれば、熱損失を防ぐため、より高い断熱性能を持つ断熱材を選ぶことで暖房効率を格段に向上させられます。
防火性能や外部の騒音を和らげる防音性能など、断熱材が持つさまざまな性能を総合的に比較し、判断することが大切です。
どのくらいの費用がかかる?断熱材リフォームの費用相場
断熱材リフォームの価格は、選ぶ断熱材の種類、施工面積、そして工事の難易度によって大きく変動します。
あくまで目安となりますが、天井・壁・床の家全体にわたるリフォームを行う場合、おおよそ80万円から300万円程度が一般的な費用相場とされています。
価格を抑えたい場合は、部分的なリフォームを検討することも可能です。
例えば、壁のみの断熱材リフォームであれば30万円から100万円程度、床下のみであれば20万円から50万円程度が目安です。
ただし、住宅の構造や築年数で工事費用は変わるため、正確な価格と性能を比較するためにも、必ず複数の業者から見積もりを取得してください。
良いリフォーム業者を選ぶには?
適切な断熱材の種類を選んだとしても、その性能を最大限に発揮できるかどうかは、施工を行う業者の技術力にかかっています。
どんなに優れた断熱材でも、施工に不備があれば期待する断熱効果は得られません。
ここでは、断熱材リフォームで失敗しないために、信頼できる業者を見つける具体的なポイントを解説します。
業者によって断熱材の選択肢は変わる?
リフォーム業者によっては、得意とする断熱材の種類や工法が限定されていることが多く、それが選択肢を狭めてしまう可能性があります。
例えば、吹き付けタイプの断熱材を専門とする業者もあれば、グラスウールなどの繊維系断熱材を主に扱っている業者もあります。
そのため、事前に希望する断熱材の種類や性能が決まっている場合は、その施工実績が豊富で、かつ公平に比較提案してくれる業者を探すことが重要です。
複数業者からの見積もりと相場比較の重要性
断熱材リフォームを成功させるために最も重要なのは、複数の業者から見積もりを取得し、サービス内容や価格を比較検討することです。
1社だけの見積もりでは、提示された価格が適正であるかどうかの判断ができないため、必ず3社以上の業者から見積もりを取り、断熱材の種類や性能、工事の範囲、そして価格や工期などを細かく比較しましょう。
単に価格の安さだけでなく、内訳を詳しく確認し、こちらの質問に誠実に答えてくれるなど、担当者の対応も業者選びの重要な判断基準としてください。
断熱材にはどんな種類がある?|まとめ
ここまで、断熱材の種類や価格、性能について詳しく解説してきました。
断熱材は家の快適性を高めるだけでなく、長期的な光熱費の節約に欠かせない重要な投資です。
今回ご紹介した様々な種類の断熱材を比較し、ご自身のライフスタイルや予算に合った最適なものを見つけてください。
しかし、どんなに優れた断熱材を選んでも、その性能は施工する業者の技術によって大きく左右されてしまいます。
断熱材リフォームを成功させるには、信頼できる業者選びが最も重要です。
必ず複数の業者から見積もりを取り、価格だけでなく、断熱材の種類の提案や施工実績を徹底的に比較検討してください。
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