キッチンの高さは重要?調整に失敗して後悔しないために知っておくべきこと
キッチンをリフォームする際、”デザイン”ばかりを気にしてしまう方が多いのではないでしょうか。
ただし、キッチンはほぼ毎日使用する場所であるため、使い勝手にも着目していくことが重要です。
特にキッチンの高さに関しては、実際に使用する方の身長や肘高によって適正な高さが異なるため、後悔しないためにも慎重に調整していくことが重要です。
この記事では、キッチンの高さが重要な理由をはじめ、適正な高さを求める計算式、キッチンの高さを調整するリフォームの費用相場について解説していきます。
キッチンの高さを決めるときの注意点についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
キッチンの高さが重要といわれる3つの理由
キッチンの高さが重要な理由は以下の3つです。
- 料理の効率に関わるから
- 腰痛や肩こりの原因になるから
- 水はねで服が汚れやすくなるから
ここからは、キッチンの高さが重要といわれる3つの理由について詳しく解説していきます。
キッチンの高さは料理の効率に関わる
キッチンの高さは料理の効率に関わります。
キッチンが高すぎると、食材を切る際に上手く力が伝わらなくなり、通常の力では食材が切れなくなってしまいます。
特にカボチャやゴボウなど、硬い食材を調理する際は苦戦を強いられることになるでしょう。
逆にキッチンの高さが低すぎると、無理な姿勢で調理しなければいけなくなるため、いつも以上に料理に時間が掛かってしまいます。
キッチンの高さは料理の効率に多大な影響を及ぼすため、リフォーム時には適正な高さに調整することが重要です。
キッチンの高さは腰痛や肩こりの原因になる
キッチンの高さは、時として腰痛や肩こりの原因になります。
キッチンの高さが自分に合っていないと、体に負担の掛かる体制で料理をしなければいけません。
例えば、キッチンの高さが低すぎると、常に前かがみの姿勢で料理することになり、腰に多大な負担がかかります。
一方、キッチンの高さが高すぎると、食材に対して上手く力が伝わらず、通常よりも肩や腕に力を込めてしまいがちになり、肩こりの原因になるのです。
キッチンの高さが原因で体に不調をきたしてしまうと、「料理が面倒くさい」と悪循環に陥ってしまう可能性も考えられます。
楽しく料理をするためにも、高さが適正なキッチンで料理するようにしましょう。
水はねで服が汚れてしまう
キッチンの高さが低すぎると、水はねで服が汚れやすくなります。
キッチンが低すぎると、常に前かがみで作業しなければいけないうえに、上半身部分が隠れていない状態になるため、シンクから跳ねた水が服に当たってしまいます。
常にエプロンを着けて調理する方はそれほど気にならないかもしれませんが、エプロンを着けない方は蛇口をひねるたびに服が汚れてしまうことに対して、ストレスを感じてしまうことになるでしょう。
無駄なストレスを解消するためにも、キッチンの高さは適正に調整するようにしてください。
キッチンの高さの決め方│標準的な高さや基準
キッチンの適正な高さは実際に使用する方の身長によって異なりますが、標準的な高さは「85cm」と言われています。
しかし、「85cm」とは男性と女性の平均身長の間をとった160cmの方を想定した高さであるため、一概には言えません。
キッチンの高さに関して後悔しないためにも、キッチンの高さの決め方について理解を深めておくことが重要です。
ここからはキッチンの高さの決め方について詳しく解説していきます。
身長に合わせてキッチンの高さを決める
キッチンの高さを決める一つの基準として、身長の高さが挙げられます。
身長からキッチンの高さを決める際は、以下の計算式を用います。
身長÷2+5cm
上記の計算式に当てはめてキッチンの高さを計算すると、身長に応じたキッチンの適正な高さは以下の通りです。
身長 | キッチンの高さ |
150cm~155cm | 80cm |
155cm~160cm | 85cm |
160cm~165cm | 90cm |
本章で解説している「キッチンの高さ」はあくまでも床から調理台までの高さを意味しており、コンロやシンクなどは別途適正な高さに調整する必要があります。
肘の位置に合わせてキッチンの高さを決める
キッチンの高さを決める基準として、肘の位置も重要な要素になります。
キッチンの適正な高さは身長だけでなく、個人の腕の長さによっても異なります。
身長のみを基準としてキッチンの高さを決めると、肘の高さが合わずに必要以上の労力が掛かってしまうケースがあります。
肘の位置を考慮してキッチンの高さを決めれば、料理や洗い物など、肘を起点とした作業でも楽に行えます。
肘の位置を考慮する際は「肘から10cm〜15cm下」を一つの基準として決めることがポイントです。
ただ、「肘から10cm〜15cm下」という数値も、あくまでも一般的な目安であるため、後悔しないためにも実際にショールームなどに足を運んで、適正なキッチンの高さを確認するようにしましょう。
キッチンの高さを変更する際のリフォーム費用相場
キッチンの高さを変更するリフォームの方法としては「既存のキッチンの高さを調整する」「新しいキッチンを設置する」の2つの方法があります。
どちらのリフォームが適しているかを判断するためにも、それぞれの費用相場と工期について見ていきましょう。
リフォーム方法 | 費用相場 | 工期 |
既存のキッチンの高さを調整するリフォーム | 15万円~30万円 | 1日~3日 |
新しいキッチンを設置するリフォーム | 50万円~150万円 | 約1週間 |
既存のキッチンの高さを調整する場合は、一度既存のキッチンを取り外し、高さを調整するための台を設置するリフォームが行われます。
この場合、キッチン自体はもともと使用していたものを再度設置するため、費用を抑えられる点がポイントです。
一方、高さを調整した新しいキッチンを設置するリフォームは、キッチンの設置から一定年数経っている場合や、キッチンの老朽化が著しい場合におすすめのリフォームです。
費用は高い傾向にあるものの、キッチンの高さ以外にもキッチンの位置を変更できたり、収納の数を増やしたりできる点がポイントです。
ただし、新しいキッチンにする場合は、メーカーや素材によって大幅に費用相場が変動する可能性があるため、自身の予算に合ったリフォーム方法を選択するようにしましょう。
キッチンの高さを決める際の注意点
最後にキッチンの高さを決める際の注意点について解説していきます。
キッチンをリフォームした後に後悔しないためにも、ぜひ参考にしてください。
キッチンに立つ機会が多い人を基準に高さを決める
キッチンの高さを決める際は、一番キッチンに立つ機会が多い人を基準に高さを決めることがポイントです。
キッチンの高さを決める際、複数人を基準にして高さを決めると、誰にも適していない高さのキッチンになってしまいます。
せっかく高額な費用をかけてリフォームしても、使い勝手が良くならなくては意味がありません。
そのため、キッチンの高さは使用機会が多い「一人」の方を基準に決めて、その他の方に関してはキッチンマットや踏み台を用いてその都度調節してもらうようにしましょう。
高めのキッチンを選べば調節できる
キッチンのリフォームを検討している方のなかには「本当にこの高さで大丈夫かな」と迷ってしまう方も多いです。
キッチンのリフォームは決して安い費用ではないため、迷ってしまうのは当然のことです。
しかし、どうしても決めきれない場合には、高めのキッチンを選ぶようにしましょう。
高めのキッチンであれば、厚手のスリッパやキッチンマットで高さ問題を解決できますが、低すぎると体制を変えることでしか調節できないため、腰痛や肩こりの原因になってしまいます。
適正な高さのキッチンを選ぶことが最適ですが、どうしてもキッチンの高さを決めきれない場合は、後からでも調節可能な高めのキッチンを選ぶようにしてください。
キッチンの高さは重要?|まとめ
今回は、キッチンの高さが重要な理由や高さの決め方、リフォーム費用の相場について解説させていただきました。
キッチンの高さは、普段のストレスや体への負担、作業効率などに多大な影響を及ぼします。
キッチンの高さが合っていないと、無駄な力が入り調理中のけがや、腰痛や肩こりにつながる可能性があります。
キッチンの高さで後悔しないためにも、本記事の内容をしっかりと理解するようにしてください。
現在使用しているキッチンの高さが合っていないと感じている方は、キッチンのリフォームを検討してみませんか?
リフォームでキッチンの高さを適正に調整して、快適なキッチン環境を整えましょう。