和式トイレは足腰に大きな負担がかかり、高齢の方には特に使いづらいものです。

親御さんの介護をきっかけに、実家のトイレを和式トイレから洋式トイレにしようと考えている方もいらっしゃるでしょう。

トイレを和式から洋式へリフォームすることで、介護が楽になるだけでなく、普段の生活も快適になります。

この記事では、トイレを和式から洋式へ変えようか検討している方に向けて、トイレリフォームの費用相場をまとめました。

あわせて、トイレリフォームに使える補助金・その他の費用を抑える方法から信頼できるリフォーム業者選びのポイントもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

和式トイレは洋式化するべき？和式から洋式にするメリット４つ

和式から洋式へリフォームすることは、足腰への負担軽減や衛生面の改善など多くのメリットがあります。

ここでは、トイレを和式から洋式にするメリットをご紹介していくので、それぞれのメリットを理解し、トイレリフォームを検討する際の参考にしてみてください。

①足腰への負担を軽減し、安全性を高める

和式トイレは、しゃがむ姿勢を取る必要があるため、足腰や膝に大きな負担がかかります。

特に高齢者の方や足腰が弱っている方にとっては、立ち座りが困難で転倒のリスクも伴うため危険です。

トイレを和式から洋式へ変えることで、座って使用できるようになり、身体への負担を大幅に軽減し、安心してトイレを利用できるようになります。

②清潔で衛生的！ニオイや汚れの悩みを解消

和式トイレは構造上、排泄物が周囲に飛び散りやすく、ニオイや汚れが気になることがあります。

また、床に水が飛び散ることでカビが発生することも多いです。

和式から洋式へのリフォームによって、洋式トイレは密閉性が高く、フタを閉めることでニオイや汚れの拡散を防ぎ、より清潔な状態を保ちやすくなります。

③節水効果で水道代を節約できる

一昔前の和式トイレや洋式トイレは、一度の洗浄に多くの水を使用していましたが、近年の洋式トイレは大幅に節水機能が向上しています。

和式から洋式へ変えることで、少ない水量でもしっかりと洗い流すことが可能です。

トイレリフォームをすることは、長期的に見て水道代の節約にもつながるので、家計にも優しいリフォームといえます。

④多機能で快適性が向上

最新の洋式トイレには、温水洗浄機能や暖房便座、脱臭機能、自動開閉機能など、さまざまな便利機能が搭載されています。

和式から洋式へのリフォームによってこれらの機能を追加すれば、日々のトイレタイムをより快適なものにしてくれます。

特に、暖房便座にするトイレリフォームは冬場のヒートショック対策におすすめです。

和式から洋式へ！リフォーム費用相場と工事期間

和式トイレを洋式化する際の費用は、現在のトイレの状態や選ぶ洋式トイレの種類によって大きく異なります。

工事内容や期間もタイプ別に変わるため、事前に確認が必要です。

ここでは、具体的な費用相場とそれぞれの工事期間について詳しく解説します。

簡易洋式トイレの費用相場は約2万円～10万円

既存の和式便器の上に専用の便座やカバーを設置する最も手軽な和式から洋式へのリフォームです。

このタイプは、大規模な工事が不要であるため、簡単な設置作業で費用を安く抑えられる点が大きな魅力です。

しかし、足元に段差が残ることや、完全に洋式トイレになるわけではない点に留意しましょう。

簡易洋式トイレの工事期間

簡易洋式トイレへのリフォーム工事は、通常、半日〜1日程度で完了します。

基本的に既存の和式便器の上に専用の便座やカバーを設置するだけなので、大掛かりな解体や配管工事が不要です。

和式便器を撤去し洋式便器にする費用相場は約20万円～50万円

既存の和式便器を撤去し、新たに洋式トイレを設置する最も一般的な和式から洋式化へのリフォームです。

この際、選ぶ便器の種類によって費用が大きく変動するほか、床や壁などの内装変更の範囲によっても全体の費用が左右されます。

便器本体が安価な組み合わせ型を選ぶと、費用を抑えやすくなります。

和式便器撤去・洋式便器設置の工事期間

このタイプの和式から洋式へのリフォーム工事は、通常1〜2日程度で完了します。

既存便器の撤去や配管・内装工事が含まれるため、簡易式よりも期間が必要です。

汲み取り式から水洗洋式トイレにする費用相場は約30万円～80万円以上

汲み取り式を水洗式の洋式トイレにリフォームする場合、給排水管の引き込みや浄化槽設置が必要となり、費用が高額になる傾向があります。

これは和式から洋式への大規模な工事ですが、衛生面が大幅に向上する大きなメリットをもたらします。

そのため、事前に見積もりを取り、工事内容をよく確認することが大切です。

汲み取り式から水洗洋式トイレへの工事期間

このタイプのリフォームは、給排水工事や浄化槽設置を伴うため、工事期間が長くなります。

通常、数日〜1週間程度かかることが多く、天候や工事内容によってはさらに延びる可能性もあります。

費用を抑える！和式トイレの洋式化で使える補助金制度

和式トイレの洋式化リフォームにはまとまった費用がかかるため、経済的な負担を心配する方もいるでしょう。

しかし、国や自治体による補助金制度を活用すれば、リフォーム費用を大きく軽減できる可能性があります。

ここでは、和式から洋式へのリフォームで利用できる主な補助金制度をご紹介します。

介護保険による住宅改修費の支給

要支援または要介護認定を受けているご家庭では、介護保険制度を利用し和式トイレの洋式化を含む住宅改修費の支給を受けられます。

この制度は、自宅での自立した生活を支援するための補助金で、主な条件として要支援または要介護認定を受けていること、そして改修が必要と認められることです。

対象となる改修費の上限は20万円で、所得に応じて7〜9割（最大18万円）が支給されます。

申請には事前のケアマネジャーへの相談と市町村への手続きが必要です。

子育てエコホーム支援事業（子育てグリーン住宅支援事業）

この事業は、2024年度に実施された「子育てエコホーム支援事業」の後継として、2025年度から「子育てグリーン住宅支援事業」として開始されました。

省エネ性能の高い住宅の新築・リフォームを支援する制度で、節水型トイレの設置も補助対象となる可能性があります。

主な条件として、省エネ性能の高い住宅へのリフォームであることで、支給金額は工事内容に応じて20万円〜60万円が上限額となります。

多くの場合、断熱改修などの他の省エネ改修と同時実施が求められるため、最新の情報は必ず公式HP等でご確認ください。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

既存住宅の性能向上を図るリフォームに対して補助を行う事業です。

トイレの拡張やバリアフリー化が補助対象となる場合もありますが、主に住宅全体の性能向上（耐震性、省エネ性など）が目的のため、他の性能向上リフォームと合わせて検討しましょう。

支給金額は改修内容や評価基準によって異なりますが、上限額は80万円〜最大210万円です。

複数の補助金を併用できるケースもありますが申請手続きが複雑なので、スムーズに進めるためにも、リフォーム業者に相談しながら手続きを進めるのがおすすめです。

自治体による独自の補助金制度

各自治体では、高齢者の住環境整備やバリアフリー化を目的とした独自の補助金制度を設けています。

これらの補助金は介護保険と併用できる場合や、介護保険対象外の方でも利用可能なケースがあります。

条件や支給金額、申請期間は自治体によって異なるため、お住まいの自治体の窓口やホームページで必ず確認しましょう。

トイレリフォームの費用をさらに抑える方法

和式トイレの洋式化リフォームには、補助金制度の活用以外にも費用を抑える方法がいくつかあります。

賢くリフォームを進めるためには、これらの方法も事前にしっかりと押さえておくことが重要です。

ここでは、和式から洋式へのリフォームで実践できる具体的な費用を抑える方法をご紹介します。

トイレ本体のグレードや機能を見直す

洋式トイレには、機能やデザインによって様々なグレードがあり、最新の多機能モデルは魅力的ですが、その分費用も高くなります。

シンプルな組み合わせ型トイレは、比較的安価で必要十分な性能を備えており、費用を抑えたい場合に適しています。

温水洗浄や暖房便座など、必要な機能を絞り込むことで、本体費用の削減や故障リスクの低減につながります。

閑散期を狙う・キャンペーンを利用する

リフォーム業界には、依頼が集中しやすい時期とそうでない時期があります。

比較的依頼が少ないとされる梅雨時期や年末年始を除く閑散期を狙って相談すると、費用交渉がしやすくなる場合があります。

また、リフォーム業者によっては、「トイレリフォームパック」やキャンペーンを実施している場合もあり、お得なプランがあれば積極的に利用を検討してみましょう。

複数のリフォーム業者を比較検討する

リフォーム費用を安く抑えるには、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」が非常に重要です。

複数の見積もりを比較することで、各業者の工事内容や提案に対する適正な価格帯を具体的に把握できます。

業者によって使用する材料の仕入れ値や施工方法、さらに人件費が異なるため、同じリフォーム内容でも提示される費用に差が出ることがあります。

費用の安さだけに注目しない

極端に安い費用の業者を選ぶと、手抜き工事を行う業者にあたる可能性もあります。

費用の安さだけに注目せず、複数のリフォーム業者を比較検討して信頼できる業者を選ぶことが大切です。

相見積もりを通じて、費用だけでなく提案内容や担当者の対応も比較検討しましょう。

後悔しない！信頼できるリフォーム業者の選び方と確認ポイント

和式トイレの洋式化リフォームを成功させるには、信頼できる業者選びが非常に重要です。

リフォーム業者を選ぶ時は、リフォーム費用だけに注目して選ぶのではなく、工事の品質やアフターサービスも考慮して選ぶ必要があります。

後悔しないためにも、慎重に業者を選びましょう。

一括見積もりサイトを利用する

一括見積もりサイトは複数の業者から一括で見積りを取ることができるサイトで、それぞれの業者に依頼した場合の費用を比較することができます。

複数の業者を比較した時に価格が極端に安い業者は手抜き工事や追加費用、アフターサービス不足のリスクがあるため、注意が必要です。

また、一括見積もりサイトでは施工内容や保証制度の有無なども比較することができるので、理想のリフォームをしてくれる業者を見つけやすくなるでしょう。

施工実績と担当者の対応を確認する

和式トイレから洋式トイレへのリフォームは、既存の構造や配管に合わせた専門的な知識と技術が必要です。

業者のホームページで施工事例を確認したり、過去の実績を尋ねたりして、希望するリフォームと同様の工事実績が豊富にあるかを確認しましょう。

担当者の対応も重要で、こちらの要望を丁寧にヒアリングし、分かりやすく説明してくれるかなど、対応をよく観察することをおすすめします。

アフターサービス・保証の有無をチェックする

リフォーム工事が完了した後も、万が一の不具合に対応してくれるアフターサービスや保証制度があるかを確認しましょう。

特に水回りのリフォームは、後から水漏れなどのトラブルが発生する可能性もゼロではありません。

工事保証期間や、不具合発生時の対応フローなどを契約前に明確にしておくことが大切です。

長く安心して使うためにも、保証制度が整った業者を選びましょう。

和式トイレを洋式化！トイレリフォームの費用相場｜まとめ

親御さんの介護などをきっかけに、和式トイレの洋式化を検討している方にとって、、和式から洋式へのリフォームは足腰の負担軽減や衛生面向上など、多くのメリットがあります。

和式から洋式へのリフォーム費用は約20万円〜50万円が目安ですが、介護保険や自治体の補助金を活用すれば、経済的な負担を軽減できます。

費用を抑えるためには、補助金と合わせてトイレのグレード見直しや、複数のリフォーム業者からの相見積もりをすることもおすすめです。

何よりも大切なのは信頼できるリフォーム業者を選ぶことなので、複数の業者から見積もりを取り、総合的に判断し安心な業者を見つけましょう。

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