ベランダリフォームの費用・事例を解説！後悔しない注意点と業者比較

ベランダやバルコニーは、洗濯物を干すだけでなく、「お子さまの遊び場」や「夫婦の趣味スペース」としても活用できる、暮らしの幅を広げてくれる空間です。

一方で、スペースが狭い、老朽化が気になるといった理由から、十分に活かしきれていないご家庭も少なくありません。

この記事では、新築のような広さや機能性を目指したい方に向けて、ベランダリフォームで理想を形にするための具体的な進め方を解説します。

現在のベランダの使い方に悩んでいる方や、リフォームを検討し始めた方は、ぜひ参考にしてみてください。

ベランダリフォームの必要性と得られる理想の生活

ベランダで家庭菜園をする女性

既存のベランダが狭い、または老朽化している場合、「洗濯物を干すだけ」の場所になっていませんか？

ベランダリフォームは単なる修理ではなく、ご自宅の可能性を広げる、暮らしを豊かにする大切な投資です。

ベランダの使い道を見直すことで、家族の生活に大きな楽しみが増え、住まい全体の価値も高まります。

ベランダ・バルコニーは暮らしの質を高める「第2のリビング」

ベランダリフォームの魅力は、戸建ての開放感を活かして「外とつながる快適な空間」を作れることです。

例えば、古くなった床材を耐久性の高いウッドデッキに替えれば、裸足で出て過ごすことが可能になります。

さらに、ベランダを増設すれば、家族全員がゆったりとくつろげる広さが確保でき、まるで「第2のリビング」のように活用できます。

このように、ベランダリフォームは、ご家族の日常に心地よい非日常をプラスし、暮らしの質を高める最高の手段です。

お子さまにとっては、車を気にしなくて済む安全な遊び場となり、夏のビニールプールや砂場遊びなど、外遊びの時間を思い切り楽しめます。

また、ワンちゃんなどペットと一緒に過ごされている方にも、簡易的な遊び場やトイレを外にも設置するといった活用方法が人気です。

【種類別】ベランダリフォームの種類と活用事例

きれいに改装されたベランダ

ベランダリフォームには様々な方法があり、リフォームの目的や今のベランダの状態などによって工事内容が大きく異なります。

ここでは、新設・増設から改修・拡張、そして空間を快適にするリフォーム事例を、費用相場とあわせて具体的にご紹介します。

リフォームの種類	費用相場（目安）	工事期間（目安）	主な目的
新設・増設	50万円〜150万円以上	1週間〜2週間	広さの確保、新しい空間の創出
拡張・改修	20万円〜100万円程度	2日〜2週間	防水強化、機能回復、奥行き拡大
ウッドデッキ化	10万円〜30万円程度	2日〜5日	雰囲気を一新、裸足で過ごせる床材に
サンルーム設置	70万円〜200万円程度	1週間〜2週間	全天候型スペース、洗濯干し場確保

ベランダを増設・新設するリフォーム

現在ベランダがない一戸建てに新たにベランダを設置したり、既存のベランダでは狭いと感じる場合に増設したりする工事は、最も大規模なリフォームの一つです。

新設・増設の費用は、ベランダの大きさや構造、使用する素材によって大きく変動しますが、一般的なサイズ（約1坪）のアルミ製ベランダを新設する場合、費用相場は50万円から150万円程度が目安となります。

この事例では、主に鉄骨やアルミなどの構造材を使い、家の壁に接合して設置するため、建物の構造をしっかり確認することが注意点です。

新設されたベランダは、広々とした開放的な空間として、理想の活用を叶えることができます。

既存のベランダを拡張・改修するリフォーム

既存のベランダを広げるリフォームや、古くなった手すりや床を交換する改修工事は、費用を抑えながら快適性を高めるため人気です。

既存の構造を利用して奥行きを広げる拡張工事は、構造補強が必要となるため、50万円から100万円程度の費用が目安となります。

手すりだけを交換したり、古くなった防水をやり直す改修工事であれば、20万円から50万円程度で対応できる事例もあり比較的取り組みやすいリフォームです。

改修する際の注意点として、水が建物内部に入るのを防ぐ防水層の状態や、水はけの劣化具合を細かくチェックすることが大切です。

ウッドデッキ化や床材変更でベランダの雰囲気を一新するリフォーム

コンクリートのベランダを、温かいウッドデッキに変えるリフォームは、手軽なのに雰囲気が劇的に変わる人気の事例です。

天然木材だけでなく、水に強くメンテナンスが楽な人工木材を選ぶことで、耐久性が上がり長く快適に使えます。

床材の費用は広さや素材で異なりますが、人工木材であれば10万円から30万円程度が相場となることが多いです。

裸足で過ごせる快適な空間は、お子さまやペットの利用に適した優しい足場となる点が大きなメリットです。

サンルーム・テラス囲いを設置して全天候型スペースにするリフォーム

雨の日でも洗濯物を干したい方や、天候を気にせず趣味の時間を満喫したい方には、サンルームやテラス囲いの設置が大変おすすめなリフォーム事例です。

サンルームはベランダ全体をガラスで囲うため、天候に左右されず、洗濯物を乾かしたり、冬でも暖かい空間で日光浴を楽しんだりできます。

設置費用は、サイズや選ぶパネルの種類によって変わりますが、一般的な大きさで70万円から200万円程度の費用がかかることがあります。

このリフォームは、増築と同じく建築面積や法規制が関わる注意点がありますので、必ず事前に専門業者へ相談してください。

ベランダリフォームの費用相場と工事スケジュールの目安

広々としたウッドデッキのバルコニー

ベランダリフォームの費用は、工事内容によって大きく異なりますが、事前に全体の相場を知っておくと予算オーバーを防ぎ、計画的に進める事ができます。

工事期間も費用と同様に工法によって変わるため、生活への影響を考慮して準備を進めることが大切です。

新設・増設リフォームの構造による違い

新設や増設といった大規模なベランダリフォームでは、50万円から150万円以上の費用を想定しておきましょう。

特に、土台となる構造体をアルミ製にするかスチール製にするかで費用が変わる点が大きな注意点です。

アルミ製は比較的安価で錆びにくいですが、デザインの自由度は低くなります。

スチール製は耐久性が高く自由な設計ができますが、費用が高くなりサビ対策も必要です。

既存の構造確認や基礎工事があるため、工事期間は1週間から2週間程度を目安に見ておくのがおすすめです。

構造材の種類	特徴・メリット	デメリット・注意点
アルミ製	軽量、錆びにくい、比較的安価	デザインの自由度が低い
スチール製	高い耐久性、デザインの自由度が高い	錆び対策が必要、重量がある

ベランダの改修・拡張リフォームの内訳

既存のベランダの防水や床材を直す改修リフォームは、20万円から50万円程度が中心で、費用を抑えやすいです。

内訳で最も大きいのは防水工事で、ウレタンやFRPといった工法によって費用が変わってきます。

奥行きを広げる拡張リフォームでは、構造の補強や外壁の補修が必要になり、費用がさらに加算される点が注意点です。

防水工事だけであれば2日から5日程度で終わることが多く、生活への影響が少ないリフォームと言えます。

ベランダリフォーム費用の総額を左右する要素

ベランダリフォームの総額費用は、工事内容の他にも様々な要素で変動します。

使用する材料のグレード、ベランダの広さや形、そして設置する階数が高くなるほど作業費用も高くなる傾向がありますので注意点です。

既存のベランダの解体費用や、電気・水道の配管移設などの追加工事の有無も、総額に大きく影響します。

正確な費用を知るためには、これらの要素を全て含めた見積もりを複数の業者から取得し、比較することが非常に重要です。

ベランダリフォームを成功させる3つの注意点

海外チックなおしゃれなベランダ

理想のベランダを作るためには、デザインや費用だけでなく、安全や法律、そして建物の耐久性に関わる注意点を知っておくことが大切です。

特に、ベランダを広げるリフォームや新しく作る増設を伴うリフォームでは、事前の確認が重要です。

法規制と安全性を確認する

ベランダを新設したり広げたりするリフォームでは、建築基準法や建ぺい率といった法律のルールを守る必要があります。

特に、増築した結果、敷地に対する建物の面積割合（建ぺい率）の上限を超えると、違法になってしまう注意点があるのです。

屋根のないベランダは建築面積に入らない事例が多いですが、サンルームのように囲われた空間は面積に算入されるため、リフォーム計画の段階で慎重に確認しましょう。

防水工事は必須！構造体の劣化を防ぐ対策

既存のベランダリフォームにおいて、最も見落とせない注意点は防水工事です。

ベランダの防水が劣化すると、雨水が建物の内部に入り込み、木材が腐ったりシロアリが発生したりする原因になります。

これにより、将来的に高額な補修費用がかかるリスクが高まるため、リフォームの際に防水改修は必須です。

ウレタン防水やFRP防水といった工法ごとの耐久性や費用を比較し、ご自宅を長持ちさせるための最適な対策を選びましょう。

ベランダの「水はけ」と「日当たり」を考慮する

ベランダリフォームを計画する際には、完成後の使いやすさを決める水はけと日当たりを考慮することが重要な注意点です。

特にウッドデッキにする事例では、水はけが悪いとデッキの劣化を早める原因になります。

適切な傾斜をつけたり、排水溝が詰まらない設計を取り入れることが大切です。

また、日当たりが良すぎるベランダには、シェードやオーニングの設置を計画に含めることで、夏場でも快適な趣味スペースやお子さまの遊び場として活用できます。

ベランダリフォーム業者の比較検討ポイント

見積もりをするリフォーム業者

ベランダリフォームを成功させるためには、パートナーとなる業者選びが何よりも重要です。

ベランダは常に雨風や紫外線にさらされる過酷な環境であり、リフォームには単に見た目をきれいにするだけでなく、建物を水から守るための高度な「防水技術」が求められるからです。

そのため、提示された費用の安さだけで安易に業者を即決するのは避けましょう。

業者を選定する際は、ベランダ特有の防水工事の実績が豊富にあるか、そして現場の劣化状況に合わせて最適な工法を根拠を持って提案してくれるかを重視してください。

こちらの要望を汲み取りつつ、プロの視点でリスクやメリットを丁寧に説明してくれる業者であれば、安心して大切な家を任せることができるでしょう。

複数社の見積もりを比較するメリットとは

より満足度の高いリフォームを実現するためには、必ず3社程度の業者から見積もりを取り、その内容を比較することをおすすめします。

まず、複数の見積もりを見比べることで、定価のないリフォーム費用の「適正相場」を正確に把握できる点が挙げられます。
1社だけの提案では判断できない高額な請求や、逆に安すぎて手抜き工事が懸念されるリスクを、客観的な視点で回避できるはずです。

また、業者によって得意とする防水材や工法が異なるため、比較することで選択肢が広がるのも大きな利点です。

「耐久性を最優先する提案」や「コストパフォーマンスを重視した提案」など、それぞれの専門家のアプローチを聞き比べることで、ご自身の予算と希望に最も合致した納得のいくプランを選び取ることが可能になります。